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走る競技の体のトラブル!足と脚の痛みと原因!

こんにちは、院長です。

今回の施術日誌は、主には陸上競技の選手に多い下半身のトラブルである「足・脚」に着目して考えてみたいと思います。「走る」ということに重点を置く競技は、下半身に与える衝撃や負担が多いために、多くの場合は下半身にトラブルを抱えてしまうことが多く、筋膜、筋肉、骨、靭帯、軟骨組織などを損傷したりする場合もあります。こうなってしまうと痛みとの戦いとなってしまい、その時点で100%のポテンシャルを発揮するということが難しくなってしまいます。この下半身のトラブルを未然に防ぐことがとても大切だと言えます。そこで今回の施術日誌は「下半身のトラブル」をテーマに関連した内容で書いて行きます。


長距離を走る競技の宿命!?腸脛靭帯炎

スタミナとメンタル、戦略、コンディションが大きな影響を持っている長距離競技に特に多く見られる症状のひとつに「腸脛靭帯炎(ちょうけいじんたいえん)」という症状があります。腸脛靭帯は人間の体に存在している靭帯の中でももっとも太さと強度のある靭帯で、骨盤部外側辺りから膝の外側まで伸びている靭帯です。人間は「走る」という動作を行う時、どうしても着地の衝撃が足にかかりますが、主には太ももの外側に衝撃を逃がす角度で動いてしまいます。その為どちらかというと太ももに起こる症状の多くは外側に分布する傾向が強くなります。その時、太ももの外側にある腸脛靭帯が他の組織と干渉したり癒着を起こしてしまうことで炎症が起こり、それが痛みとなって現れてしまいます。この腸脛靭帯炎の痛みは、時として歩行すること自体が困難になってしまうほどの痛みとなり、アイシングや炎症の急性期が経過してから施術などを行うことで回復を早めることができます。

この腸脛靭帯炎の当院での一例ですが、30歳代男性の患者様で、この方は1年間を通して様々な競技に参加されているランナーの方です。フルマラソンやハーフマラソンなどの大会では炎症が起こることはないものの、4月下旬に行われる「ULTRA-TRAIL Mt.FUJI」という大会後に、毎回この腸脛靭帯炎を起こし、その後数日間動けない状態となり、5日前後経過してから当院へ来られていました。もちろんこの大会は、国内随一とも言われる過酷さで有名なレースで、46時間以内(だったと思います)に約170kmという距離を走り切るというレースです。もちろん飲料や寝袋などの荷物も全て自分が背負った状態で走るもので、170kmという距離を考えると、私の住んでいる岩手県八幡平市の東北自動車道西根ICから高速道路を走ると、隣の宮城県仙台市に到着してしまう距離とほぼ同じです。

当院に来られたことをきっかけに、定期的に大会前後やその間の期間に、下半身の調整をメインで行った翌年のULTRA-TRAIL Mt.FUJIからは、大会後の腸脛靭帯炎が出なくなった選手です。この時考えなければならないのは、走る際のフォームの確認と足底部(足裏)の皮膚の状況から考えて、主にどの部分を地面に着地させているのかなどを細かく確認し、上半身の中心線と下半身のバランスや走る時の前傾・後傾などの確認を修正して、なるべく足底部を地面に対してフラットに持ってゆけるように調整を行います。

短距離走・瞬発系競技に多い脛骨過労性骨膜炎とは?

短い距離を走る競技である短距離競技は、筋肉の持っているスタミナ要素ではなく、瞬発力や短い時間での筋収縮運動を行う競技となります。その為、マラソンなどの長距離競技とは異なり、筋肉の反発作用をより強く出させるという動作になっています。この時、膝から下の脛(スネ)と呼ばれる部位に痛みを出してしまう症状を「脛骨過労性骨膜炎・脛骨内側症候群」などと呼びます。別名を「シンスプリント」とも言いますが、これはふくらはぎの筋肉などが急激に動こうとして骨に付着している筋肉の端である「腱」が骨膜と呼ばれる薄い膜を引っ張ってはがしてしまうことで痛みが現れます。主に痛みが現れる部位としては圧倒的に脛の内側が多く、稀に外側に出てしまうこともあります。さらに、膝から下を3等分に分けて考えた時、上には痛みが無く、下3分の2に痛みが強く現れます。この痛みの感じている部位を手や指で押しても激痛があり、ひどくなってしまうと座っている状態でも「ズキズキ」とした痛みが常に出ている状況となることもあります。

この症状は陸上競技だけでなく、他のスポーツでの練習で「ダッシュ」などの短い距離を繰り返し走る練習などを行う際にも現れることがあります。基本的には「アイシング・テーピングをして様子を見る」という方法が一般的に選択されますが、「つま先立ち運動」と言われる運動をすることで目に見えて痛みが収束して行くことが分かっています。施術時には先生の手で足底部を押さえて足に力をかけて頂きますが、これは自宅や学校などの様々な場所でも簡単にセルフで行うことができます。

まずは階段や10cm程度の段差を見つけて、その段差に足裏の前側半分くらいで立ちます。そのままかかとを下げられるところまでゆっくりと下げ、その後背伸びをする要領でつま先立ちをします。これをゆっくりとまずは「5回」を目安に行い、休憩をはさんでさらに「5回」というように繰り返してみて下さい。1日の合計回数は5回×10セットである50回程度として様子を見て下さい。早ければ1~2日で痛みがかなり弱まります。その上でテーピングで補助をしてゆくというように考えて頂ければ良いのではないでしょうか。

膝関節の痛み不具合

人間の膝関節は、関節が伸びている状態で強い衝撃を受けることに構造上弱いと言えます。その為、例えば階段や登山の際の上り下りの時に、脚が伸びた状態で足を地面につくという「下り」の動作の時に痛めやすくなってしまう傾向が強くなります。その為、走るフォームやウォーキング時の姿勢や歩き方を確認する必要が出てきます。

万が一膝関節に痛みが出てきてしまった場合、痛みを感じている明確な部位を確認することで、関節内部なのか周囲の問題なのかをある程度特定することができます。この特定ができればそれに応じた対処をしてゆくことが可能となりますが、膝関節は体の他の関節よりも複雑な構造となっている為、誤った対処法をしてしまうと症状に改善が見られないどころか、悪化させてしまうと痛みや不調が必要以上に長引いてしまうことも多い関節だと言える為、一度専門家の意見を聞いてから対処してゆくことをおすすめします。


脚のトラブルの原因の多くは足底部

脚のトラブルの原因として挙げられるのは、もちろん上半身と下半身とのバランス、骨盤のバランス、内臓の不調などもありますが、多くの場合、足の裏である足底部の問題が多く、そのほとんどが「ちょっとした問題」だと言えると思います。そのちょっとした問題が大きな問題を引き起こしてしまうのが人間の体なのです。例えば足裏の指の付け根の横アーチの不具合、土踏まずに代表される縦アーチの不具合、歩行時や走る時に地面へ着地される足底部がフラットになっていないなどの問題が、下半身の大きな障害を招いてしまいます。スポーツをしている、していないに関わらず、今の自分の現状をきちんと把握するということが大切です。もしバランスが気になっているという場合、靴のインソールを作ってもらったり、体のバランスを調整してもらい、日常生活での動き方の注意点などを専門家から聞きながら過ごしてもらうことで意外とあっさりと改善することもありますので、ぜひ参考になさって下さい。

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